前回のブログ  で少し触れたが、成長を阻害する制度に関して書きたいと思う。
日頃、ベンチャーキャピタリストとして、ベンチャー企業の現場に接していると「成長の痛み(Growing Pains)」に直面する。 外部環境ではなく、内部の制度によって成長が止まることがある。 

どんな制度だろうか。 私になりに少しづつまとめてみたい。

部門別管理会計 と連動した人事制度

これは、監査法人や証券会社がつくようになる(つまり、IPO準備に入る。IPOの1-2年前)と、部門別の管理会計を導入し、部門別の損益を見ることになる。 具体的には、広告事業部 とか EC事業部とかいったところだ。
どの事業が儲かる、儲からないといったところは経営上、重要なデータだ。

一方、管理会計と連動した人事制度。具体的には給与を決める仕組みは大変危険だ。 事業部利益がプラスになったら、ボーナスになるとか、 評価が上がるといったことになると、自分の事業部のことにしか考えなくなるのだ。 儲かる事業の人は、儲からない事業部も人に「俺が稼いでいる」とかになる。なんで給料低いんだとか文句をいうようになるのだ。

 ザ・ゴール  で詳しく解説しているが、 部門の利益の最大化 は必ずしも全体の利益の最大化にならない。  とりあえず、制度を導入した会社はとにかく危険だ。 部門別の管理会計とそれに関連する人事制度は、 経営上 プラスと考えて導入したが、 業績は伸びなくなく、組織のセクショナリズムをもたらすという点を注意すべきだろう。 

それではどうしたら良いのか? 単純に導入ステップの問題だと思う。シンプルに全体から考えましょう。 どうしたら、(全体の)売上だったり利益が最大化するのか? という点を考えるのだ。事業構造だったり、ビジネスモデルを正しく理解することから始まる。何をしたら利益が伸びるか?わかっている経営者はどのくらいいるだろうか? 
 ザ・ゴール  のTOC(制約理論)では、スループットの最大化 を目標としている。目標を実現のためには、様々なボトルネックがあり、それを解決していくというのが、ザ・ゴールの話だ。 (スループット=売上高ー変動費)  詳しくは本にいろいろと書いてあるので、成長の止まる理由がわからない場合は読んだほうがよいでしょう。

必読書としては、
ザ・ゴール
アントレプナー・マネジメント・ブック(Growing Pains)

といったところでしょうか。